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VMworld 2021~マルチクラウド時代の先陣を切る~

今回は10/5~7、及び11/25~26に行われたVMworld 2021(VMworld 2021 Japan)の新情報をご紹介いたします。

マルチクラウド戦略を大きく掲げるVMware、この方針は今年のVMworld でも大きく変わりはしませんでしたが、2021年5月にVMwareのCEOとなったラグー・ラグラム氏は、マルチクラウド化が浸透してきた中、次の課題へと目を向けています。

マルチクラウドの移行の背景(顧客要望)として二つの要因があると示しています。1つは様々なクラウドサービスなかで最適なものを活用して、イノベーションを創出できる柔軟な環境が必要となること。もう一つは単一のクラウドプロバイダへの依存は避けたいということです。

マルチクラウド化によって運用やセキュリティの煩雑さ、レガシーとモダンアプリケーションの混同、ガバナンスの統合が難しいなど、様々な問題に直面しています。これらに対応すべきものとしてマルチクラウド環境に一貫性をもたらす「VMware Cross-Cloud Services」を発表しました。

VMware Cross-Cloud Servicesはあらゆるマルチクラウド環境上で、構築、実行、保護するためのサービス群です。

VMware Cross-Cloud Servicesは以下5つの分野に分かれています。

  • クラウドネイティブを基本としたアプリを構築・展開するための「App Platform

  • エンタープライズアプリを運用・実行するための「Cloud Infrastructure

  • マルチクラウドでアプリのパフォーマンスやコストを監視・管理する「Cloud Management

  • マルチクラウド環境全体を網羅するセキュリティを提供する「Security & Networking

  • 分散化された業務環境やイティブ アプリを展開・管理するエッジを提供する「Anywhere Workspace & Edge

それぞれの新機能を分野ごとに紹介いたします。

 

 

App Platform : Tanzu Application Platform

Tanzu Application PlatformはVMwareが提供するKubernetesコンテナ基盤です。
Kuberntes対応のモダンなアプリケーションのビルド、実行、運用管理を支援するものとなります。

今まではKubernetesを導入しようとしても開発プロセスが必要となり、開発者は
大量のyamlやdockerを構築する必要がでてきます。また、管理者側も複雑化しつつあるコンテナ環境より
SaaSの活用で十分とされている、というのがVMwareでの課題となっていました。

この対策としてTanzu Application Platformが発表されており、
ワークフローの作成機能。テンプレート化やや本番環境へのパイプラインを自動化しており、
開発者と管理者の運用コストの削減が期待できます。また、大きな特徴として[Supply Chain Choreography]があります。
これはyaml等で実際にkubernetes環境にデプロイされるプロセスが可視化されていることが大きな特徴となっています。
[Supply Chain Choreography]はカスタマイズすることができるため、工程の中にテストプロセスを導入したり、
途中のプロセスから実装するなど、自由に構成ができます。
これにより、今後基盤が拡大しより複数のエコシステムと連動する場合にも、臨機応変に対応することが可能です。

なお、こちらに合わせてTanzuの無料版「VMware Tanzu Community Edition」が発表されています。
機能制限やユーザー登録なども不要で、Kubernetesコンテナ環境を体験することができます。

 

Cloud Inflastructure : Project Arctic

Project Arcticは次世代のvSphereとも言うべき新しいアーキテクチャです。
従来のvSphereにクラウド環境への接続機能を付与しています。これにより既存のオンプレミス上のサービスから、クラウド上のサービスも含めて
あらゆるワークロードをvSphere上で実行することが可能です。

オンプレミスからクラウドへの移行といった企業が抱える課題を超えてハイブリッドクラウドを実現する先進的な機能となります。

 

Cloud Management : Project Ensemble

Project EnsembleはVMware Cloudにおける統合型制御プレーンです。
アプリケーションの検出、監視、トラブルシュート、データ容量の分析、構成変更、コストの可視性といった膨大な工数を自動化し、シンプルなインターフェースで可視化することができます。

また、機械学習によってユーザーのニーズを学習しカスタマイズすることで、最適化した環境を提供できます。

 

Security & Networking : Elastic Application Security Edge(EASE)

Elastic Application Security Edge(EASE)はゼロトラストアーキテクテクチャを前提にクラウド環境において一貫したセキュリティを提供するサービスです。

従来ではセキュリティ対策として高価なハードウェアアプライアンスを実装する方法がとられてきましたが、これはエンドポイント保護ソリューションであるVMware Carbon Blackに「vSphere」と「VMware Cloud」を統合し、日々増大&変化を続けるアプリ環境に対応すべくソフトウェアベースでアプリのトラフィック変動に合わせて柔軟な調整が可能です。

また、独自のスケールアウト型分散アーキテクチャを提供することでによって、アプリのニーズの変化に応じて伸縮可能なEASE環境を実現します。

 

Anywhere Workspace & Edge : VMware Edge Compute Stack

VMware Edgeはエッジネイティブアプリの実行、管理、セキュリティを場所を問わず一貫性のあるものとして提供するために、3つのソリューションを掲げています。[VMware SASE] [VMware Telco Cloud Platform]、そして今回発表された「VMware Edge Compute Stack」です。

仮想マシンとコンテナ向けに統合されたスタックとなっており、ファーエッジ環境でのネイティブアプリのビルド・実行・管理・接続・保護を実現できます。今回の発表ではStandard、Advanced、Enterpriseの3つのエディション提供があるということ、そして軽量アプリ向けのバージョン開発も進めているとのことです。

 

おまけ:Application Transformer for VMware Tanzu

今回の紹介テーマの大枠からは外れますが、非常に興味深いサービスがありました。
Application Transformer for VMware Tanzuは既存のvSphere環境またはVMware Cloud on AWS上で稼働する仮想マシン上のアプリケーションをスキャンし、コンテナへと自動変換するものです。
レガシーからモダンへの移行作業を簡略化するという非常に画期的なソリューションとなっています。

 

VMworld2021を通して

仮想化という時代を作ってきたVMwareが、このマルチクラウド時代においても更に進化を遂げようとしています。複雑化するマルチクラウドのなかで、柔軟性やセキュリティ、拡張性を確保しつつ、イノベーションを生み出していこうという意気込みが感じられました。
今後さらにどのような進化を遂げていくのか、注目です。




本記事の内容は、公開時点での内容のものです。
実際に導入を検討する際は、各製品・サービスの情報は、公式サイトのドキュメント等をご参照ください。

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